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CTとMRIの違いとは?

放射線科の西川です。
今回は、よく質問を受けるCTとMRIの違いについて説明したいと思います。

  • CT(Computed Tomography):コンピューター断層撮影
    体を輪切りするようにX線照射したあと、コンピューターで処理して2Dや3Dに画像化する。

     

  • MRI(Magnetic Resonanse Imaging):磁気共鳴画像
    磁力を利用して、体内の水素原子の量と存在の仕方を画像化する。

似たような形をしていますが、大きな違いとして・・・

CT
撮影時間が短い
音が静か
X線による被ばくがある
MRI
撮影時間が比較的長い
音が大きい
磁力を利用するのでX線による被ばくがない

があります。

主だった特徴を下に表でまとめてみました。

  CT MRI
撮影原理 X 線の吸収 磁気の共鳴
放射線被ばく あり なし
撮影時間 短い(3分〜5分程) 比較的長い(15〜30分程)
撮影範囲 一回で広範囲の撮影が可能 一回で撮影できる範囲が限られる
撮影時の音 静か 大きい
撮影時の痛み なし なし
骨・空気による影響 あり なし
血管の描出 造影剤必要 造影剤不要
体動のある方 対応可 対応しづらい
閉所恐怖症の方 対応しづらい
体内金属(磁性体)の
ある方
不可
妊娠中の方 原則不可
主な描出特化部位 脳、肺、腹部、骨 脳、血管、脊髄、筋肉、靭帯、
軟部組織
頭蓋内疾患 脳出血の描出に優れる 急性期脳梗塞の描出に優れる

どちらも長所・短所があり患者さんの状態や撮影に特化した部位などによって使い分けています。

  • ちなみに MRI 撮影時の大きな音の原因は、磁場を発生させるためにおこるコイルの振動によるものです。
    初めての方は驚くかもしれませんが体に痛み等は何も感じませんので安心してください。

以上、検査についてのご質問等ありましたら気軽に放射線科までお問い合わせください。

 


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