ペインクリニックセンター
ペインクリニックセンター長挨拶
ペインクリニックセンター長
河西 稔
名古屋大学卒業後、3年間、名古屋掖済会病院に勤務して、救急医療の現場で多くを学んでまいりました。この時、重症患者さんの集中治療の必要性を痛感し、この分野で先進的な役割を果たしていた麻酔科に興味を持ち、名古屋大学麻酔学講座に入局いたしました。
長時間の心臓、脳、肝臓手術などを安全に管理する麻酔管理法の開発、新たな医療に従事する充実した日々を過ごしましたが、そうした中で、難治性の痛みに苦しむ患者さんを、麻酔法の一つとして行う神経ブロックで救うことができることを経験し、痛み治療にも精力を注ぐようになりました。
平成3年に名古屋大学から藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院麻酔科に移籍して麻酔科学教授として、安全な麻酔管理法の実践・確立とともに、難治性の痛み治療に取り組みました。この結果、様々な大学の卒業生が麻酔学講座に集まっていただき、充実した麻酔管理、痛み治療に専念することができました。平成21年にはこうした活動を認められ、日本ペインクリニック学会を名古屋で会長として開催することができました。
平成25年3月に定年で藤田保健衛生大学を退職いたしましたが、これまで実践してきた痛み治療を基に、これからは安藤病院のペインクリニックセンターで頑張っていきたいと考えています。皆様方のご支援を心よりお願い申し上げます。
スタッフ紹介
- 医師:センター長
河西 稔 - 藤田保健衛生大学名誉教授、日本ペインクリニック学会名誉会員、安藤病院名誉院長、日本麻酔学会指導医、日本ペインクリニック学会専門医、漢方専門医、日本体育協会公認スポーツドクター
所属学会:
日本麻酔学会、日本ペインクリニック学会、日本臨床麻酔学会、日本慢性疼痛学会、日本東洋医学会など
- 外来看護師3名
- 事務員2名
診療内容
治療対象疾患
- 慢性的な痛みの疾患
- 複合性局所疼痛症候群、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、非定型顔面痛、筋緊張性頭痛、片頭痛、肩こり症 など
- 整形外科関連疾患
- 頸椎、腰椎の手術後の痛み、膝関節症、頸部、腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症(腰椎症、頸椎症)、肩関節周囲炎(40肩、50肩)、斜頸、肢端紅痛症など
- 痛み以外の疾患
- 多汗症 冷え症、めまい、突発性難聴、顔面神経麻痺、手術後の痛み、中心性網膜症など
治療法
1.神経ブロック治療:
- 硬膜外ブロック(頸部.胸部.腰部.仙骨部)
- 星状神経節ブロック
- 三叉神経ブロック(眼窩上神経.眼窩下神経.上顎神経.下顎神経.頤神経.ガッセル神経節)
- 顔面神経ブロック
- 肋間神経ブロック
- 局所静注療法
- 高周波熱凝固法による神経根ブロック
- イオントフォレーゼ
2.投薬治療:
- 痛み治療のガイドラインに則った投薬治療.患者さんの病状に即した漢方薬治療
3.低侵襲手術:
- 脊髄電気刺激療法
- 硬膜外内視鏡手術
- ラッツカテーテル
- 胸腔鏡下胸部交感神経遮断術
4.リハビリテーション治療:
- 光線照射療法などの物理療法
- 筋力アップ.関節可動域向上などの理学療法.作業療法
5.心理療法:
- 自律訓練療法、催眠療法など
検査・治療周辺機器
- サーモグラフィ皮膚温測定装置(自律神経機能評価)
- 単純エックス線検査
- CT
- MRI
- エックス線透視
- Cアームエックス線透視装置
- 超音波エコー診断装置
- 電気刺激装置
- 高周波熱凝固治療器
- イオントフォレーゼ
- 電気メス
ペインクリニック治療室
外来は、落ち着いた雰囲気の待合室を備え、診察室はプライバシーが確保できるようにドアが設置されています。
治療室はワンルームで、プライバシーを確保できるようにカーテンで仕切られた16台の電動昇降ベッドを備え、生体モニター(心電図、酸素飽和度測定、自動血圧計)を全例に装着。神経ブロック後の患者さんには、定期的に声掛けを行ない異常事態発生には瞬時に発見、対応する体制を確立しています。
低侵襲手術やエックス線透視下で行なう神経ブロックのために新たに増設した手術室は、ヘパフィルターにて毎時25回部屋の空気を入れ替え、LED無影灯、全身麻酔器、電動手術ベッド、電気メス、Cアームエックス線透視装置、生体モニター、自動麻酔記録システムを備えています。
現在の外来診察日は以下の通りです。『完全予約制外来』
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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9時〜 | 河西 | 河西 | 河西 ※ |
ー | 河西 |
13時〜 | 河西 | 河西 | 河西 ※ |
ー | 河西 |
(※)水曜日は、原則として手術日となっておりますが、手術を行わない日は外来診察をしております。
入院治療
痛みで眠れない帯状疱疹後神経痛、腰下肢痛などは随時入院治療対象として対応しています。